
当院について

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膀胱がん
膀胱がん|喜連瓜破駅徒歩1分、大阪市平野区の内科・泌尿器科もりもとクリニック

「トイレに行ったら、痛みもないのに突然真っ赤な尿(血尿)が出た」「健康診断の尿検査で『潜血あり』と指摘され、どうすればいいか不安だ」─ それは膀胱がんの重要なサインかもしれません。
膀胱がんは、尿をためる臓器である膀胱の粘膜に発生する悪性腫瘍です。最大の特徴は、痛みを伴わない肉眼的血尿で発見されることが多い点にあります。一度、血尿が出た後に何事もなかったかのように自然に消えることがあり、放置されて病状が進行してしまうケースが少なくありません。
大阪市平野区(喜連瓜破駅徒歩1分)の内科・泌尿器科もりもとクリニックでは、日本泌尿器科学会専門医かつ腹腔鏡技術認定医である院長が、丁寧な問診と段階的な検査による診断から、専門病院と連携した内視鏡手術や専門治療、再発予防のための長期フォローアップまで、一貫した診療を行っています。検査が必要な場合も、痛みへの配慮を第一に、患者様とご相談しながら進めますのでご安心ください。

膀胱がんとは?

膀胱がんとは、尿をためる袋状の臓器である「膀胱」の内側の粘膜から発生するがんです。 日本では男性に約4倍多く発症し、患者さんの95%超が45歳以上、80%が65歳以上と高 齢層に多く発症します。
膀胱がんのタイプ分類
膀胱がんは、がんの深達度(進行度)によって治療方針が大きく異なり、以下のように分類されます。
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筋層非浸潤性膀胱がん(早期がん)
膀胱がんの初発時の約75%がこのタイプです。粘膜に留まっており、内視鏡手術での切除が可能です。 -
筋層浸潤性膀胱がん(進行がん)
初発時の約25%が該当します。筋肉の層までがんが入り込んでおり、膀胱全摘除術などの積極的な治療が検討されます。 -
上皮内がん(CIS)
平坦型で悪性度の高いがんです。血尿に加えて、頻尿・排尿時痛など膀胱炎に似た症状を伴うことがあります。
膀胱がんの症状は?
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このような症状はございませんか?
以下の症状に心当たりがある場合、早めにご受診ください。
血尿・尿潜血のサイン
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痛みはないが、尿の色が赤色・ワイン色・コーヒー色になったことがある
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血尿が一度出たが、いつの間にか消えた
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顕微鏡的血尿(自覚症状のない血尿)を健康診断で指摘された
膀胱炎に似た症状
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尿が近い
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急に尿意を感じる
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排尿時に痛みや違和感がある
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残尿感がある
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下腹部に違和感がある
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抗菌薬を飲んでも膀胱炎症状が治りにくい
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膀胱炎を繰り返している
進行した場合にみられることがある症状
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尿が出にくい
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血の塊で尿が詰まる
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腰や背中が痛い
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足がむくむ
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体重が減る
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食欲が落ちる
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貧血を指摘された
症状がなくても注意が必要です
血尿は一度きりで消えることも多く、「もう治った」と自己判断してしまう方も少なくありません。しかし、血尿が自然に止まっても、原因がなくなったとは限りません。一度でも目で見てわかる血尿があった方、健康診断で尿潜血を指摘された方は、泌尿器科での検査をおすすめします。

膀胱がんの危険因子は?


膀胱がんは、特定の生活習慣や職業的な要因が発症に関与することが分かっています。原因やリスク因子を知ることは、早期発見と予防の両面で重要です。
膀胱がんのリスクを高める主な要因
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喫煙
最大のリスク因子です。日本人を対象とした研究では、喫煙者は非喫煙者に比べて2.14倍、現在も喫煙を続けている方では3.47倍、膀胱がんの発症リスクが高まることが示されています。タバコに含まれる発がん性物質が肺から血液中に吸収され、尿中に排泄されます。これが膀胱に長時間ためられることで、膀胱の粘膜が直接刺激を受け、がん化を引き起こします。 -
職業性の化学物質暴露
染料、ゴム、皮革などに含まれる芳香族アミンを扱う職業に長期間従事していた方は、長い年月を経て発症することがあります。 -
年齢
膀胱がんは中高年以降に増えやすいがんです。特に50歳以上で、血尿や尿潜血がある場合には注意が必要です。 -
性別
膀胱がんは女性より男性に多い傾向があります。しかし、女性の場合、血尿や排尿時痛があると膀胱炎として扱われやすく、診断が遅れることがあるため注意が必要です。 -
特定の薬剤や放射線治療歴
抗がん剤の一種(シクロフォスファミド)の服用歴や、子宮がんや前立腺がんなどに対する骨盤内への放射線治療歴が膀胱がんのリスクになることがあります -
慢性的な膀胱刺激
長期間の慢性炎症、膀胱結石、長期カテーテル留置などが膀胱粘膜に刺激を与え、がんのリスクと関係することがあります。

膀胱がんの検査・診断は?
膀胱がんの診断は、問診や尿検査、超音波検査など負担の少ない検査から始め、必要に応じて膀胱の中を直接確認する検査へと段階的に進めていきます。当院では、一つひとつの検査の目的や必要性をご説明したうえで進めますので、ご不明な点があれば遠慮なくお尋ねください。

2. 尿検査
尿中の赤血球、白血球、細菌などを顕微鏡で確認します。
健康診断で尿潜血を指摘された方も、再検査によって持続しているかどうかを確認します。
3. 尿細胞診
尿の中にがん細胞が混じっていないかを顕微鏡で調べる検査です。尿細胞診は膀胱がんの診断に広く用いられますが、「がんがある場合に陽性と判定する確率(感度)」が低く、特におとなしいタイプのがん(低異型度)を見逃しやすいという事実があります。そのため、尿細胞診が陰性であっても膀胱がんを完全に否定できるわけではなく、超音波検査など他の検査の結果もあわせて総合的に判断していきます。血尿が続く場合など必要な状況では、膀胱鏡検査についてもご相談しながら検討します。
4. 腹部超音波検査
超音波検査では 、膀胱内の腫瘍、腎臓の腫れ、水腎症、尿路結石、腎腫瘍などを確認します。
痛みがなく、被ばくもない検査であり、血尿の初期評価として有用です。超音波検査は外来で簡便に行えますが、腫瘍径が5mm以下の小さな腫瘍や、恥骨の干渉を受ける部位の腫瘍、さらに上皮内がん(CIS)のような平坦な腫瘍の診断は困難であるという事実がガイドラインでも述べられています。このため、超音波検査はあくまで初期評価として有用な検査であり、より詳しい状態を確認したい場合には、膀胱鏡検査を組み合わせることでさらに精度の高い診断が可能になります。
5. 膀胱鏡検査
膀胱鏡検査は、膀胱の中を直接目で確認できる、診断の確定に役立つ検査です。ただし、すべての方に一律に行うものではなく、血尿の状況やこれまでの検査結果を踏まえたうえで必要性を丁寧にご説明し、ご不安な点があれば十分にご相談したうえで進めますので、ご安心ください。
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痛みを最小限にする「軟性ファイバー」の導入
検査に対して不安や抵抗を感じられる方は少なくありません。当院では、検査前に尿道内へ局所麻酔ゼリーを十分な時間をかけて注入し、痛みや不快感をできる限り抑えられるよう配慮しています。 -
徹底した局所麻酔と苦痛軽減
検査前に尿道内へ局所麻酔ゼリーを注入し、十分に時間を置いてから優しく挿入します。これにより、検査中の痛みや不快感を大幅に抑えることが可能です。
6. CT・MRIなどの画像検査
膀胱がんが疑われる場合には、連携する高度医療機関にて、CT・MRI検査を速やかに手配します。

膀胱がんの治療は?
膀胱がんの治療方針は、病期(ステージ)やがんの深達度(筋層に入り込んでいるか)、悪性度(顔つき)によって決定されます。


①筋層非浸潤性膀胱がん(早期がん)の治療
がんが表面に留まっている場合は、膀胱を温存(残す)する治療を行います。
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経尿道的膀胱腫瘍切除術(TURBT)
腰椎麻酔(下半身麻酔)または全身麻酔のもと、尿道から内視鏡を入れ、膀胱内の腫瘍を電気メスなどで切除します。お腹を切らずに行う内視鏡手術です。
この手術には、2つの目的があります。
・目に見える腫瘍を切除する治療としての目的
・がんの深さや悪性度を調べる診断としての目的
切除した組織を病理検査で詳しく調べ、追加治療や経過観察の方針を決めます。 -
2nd TUR(追加切除)
初期のTURBTにおいて、がんの悪性度が高い(High-grade)場合や、粘膜下層まで入り込んでいる(T1期)場合、潜在する残存腫瘍の切除、正確な病期(ステージ)診断、および後述するBCG注入療法の効果改善のため、初回手術から数週間後に追加手術を行います。 -
膀胱内注入療法(予防的注入)
TURBTの後に、がんの再発や進展(悪化)を防ぐ目的で、尿道からカテーテルを用いて膀胱内に直接お薬を注入する治療を行うことがあります。
・BCG(結核菌のワクチン)注入:
免疫反応を利用してがん細胞を攻撃する非常に効果の高い治療です。特に「上皮内がん(CIS)」に対して第一選択となります。
・抗がん剤注入:
再発リスクが比較的低い場合に、がん細胞の増殖を抑える薬剤(マイトマイシンCやピラルビシンなど)を注入します。
②筋層浸潤性膀胱がん(進行がん)の治療
がんが筋肉の層まで及んでいる場合、膀胱を残したまま切除することは再発・転移のリスクが非常に高いため、積極的な治療が必要となります。
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膀胱全摘除術
膀胱を周囲のリンパ節や隣接する臓器(男性は前立腺・精嚢、女性は子宮・卵巣の一部など)とともにすべて摘出する手術です。 膀胱がなくなるため、尿を体外に出すための新しいルートを作る「尿路再建(尿路変向術)」を同時に行います。これには、小腸を使ってお腹に尿の出口(ストーマ)を作る「回腸導管」や、排尿用のパウチ(袋)を不要とし、自分の尿道から排尿できるように腸で新しい膀胱を作る「自排尿型新膀胱」などがあり、患者様の年齢、全身状態、ライフスタイルに合わせて慎重に決定します。 -
全身化学療法(抗がん剤治療)・免疫チェックポイント阻害薬
がんが他臓器に転移している場合、または手術前にがんを小さくして切除率を高めるために、複数の抗がん剤を組み合わせた全身化学療法(GC療法など)を行います。また、近年では一次化学療法後に病勢が安定している場合の「維持療法(アベルマブ)」や、手術後の再発リスクが高い場合の「術後補助療法(ニボルマブ)」など、病状に適したタイミングで免疫チェックポイント阻害薬を使用します。 -
放射線療法
膀胱を温存したい場合や、手術が難しい場合に、薬物療法と組み合わせて行うことがあります。
当院での対応について
当院では、膀胱がんの早期発見、診断、治療方針の相談、術後フォローを行います。
内視鏡手術、膀胱全摘除術、放射線療法、専門的な薬物療法が必要な場合には、連携する基幹病院(大阪公立大学医学部附属病院、JR大阪鉄道病院など)へ速やかにご紹介します。紹介後も、患者様の状態に応じて、地域のかかりつけ医として経過観察や尿検査、生活管理を継続的にサポートします。

膀胱がんの再発予防・経過観察
膀胱がんは、手術で完全に切除できた場合でも、非常に再発しやすいという特徴があります(数年以内に30~70%)。そのため、治療後の定期的な検査が非常に重要です。
定期検査の重要性
内視鏡手術(TURBT)後に膀胱を温存した場合
初回治療後3ヵ月目の膀胱鏡検査は、その後の再発や進行を予測する極めて重要な指標となります。その後の経過観察は、リスク分類に基づき以下の頻度で行うことがガイドラインで推奨されています。
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低リスク群:
最初の2年間は「6ヵ月ごと」、その後5年までは「年1回」行います。 -
中間リスク群:
最初の3年間は「6ヵ月ごと」、その後5年までは「年1回」行います。 -
高リスク群:
最初の2年間は「3ヵ月ごと」、その後5年までは「6ヵ月ごと」、10年目までは「年1回」行います。
膀胱全摘除術を行った場合
膀胱全摘除術後の経過観察では、「癌の再発(局所・尿路再発、遠隔転移)」の早期発見に加え、尿路変向に関連した「腎機能の推移」や「代謝異常」を生涯にわたり見守る「機能的経過観察」が不可欠です。 その後の経過観察は、手術後の病理診断に基づき、以下の頻度で行うことがガイドラインで推奨されています。
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病理診断が「pT2以下(固有筋層まで)」かつ「リンパ節転移なし」の場合:
1年目は3ヵ月ごと、2〜3年目は6ヵ月ごとに定期検査を行います。4〜5年目は、血液検査は6ヵ月ごと、CT検査等は1年ごとに行います。 -
病理診断が「pT3以上(壁を越えた状態)」または「リンパ節転移あり」の場合:
再発リスクが高いため、術後5年目までは3〜6ヵ月ごとに厳重な観察(血液検査・CT・尿細胞診)を継続します。 -
術後5年以降(共通):
癌再発のモニタリングは症例ごとに考慮しますが、ビタミンB12の測定、代謝異常、腎機能のチェックを目的とした血液検査等は、**「年1回、生涯にわたり」**継続することが望ましいとされています。特に、腸を用いた尿路変向を行った場合、ビタミンB12欠乏症は術後3年目以降に発生する可能性があるため、長期的な血液検査による管理が肝要です。 -
尿細胞診検査を併用し、早期の再発を見逃さないようにします。
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当院では、腹腔鏡技術認定医としての専門的な視点から、微細な再発病変も見逃さないフォローアップを行っています。
再発リスクを下げるための生活習慣
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禁煙:
喫煙は再発リスクにも関与するため、治療後も禁煙を継続することが重要です。 -
水分摂取:
十分な水分をとり、尿を濃縮させすぎないことが望ましいとされています。

執筆者:森本 和也(日本泌尿器科学会 専門医)
日本泌尿器科学会専門医・腹腔鏡技術認定医として、膀胱がんをはじめとする泌尿器がんの 内視鏡手術・診療に長年携わってきました。血尿という分かりやすいサインがあっても自然に消えて放置されがちな膀胱がんの特性を踏まえ、丁寧な問診と段階的な検査による早期発見、専門病院と連携した治療、再発予防のための長期フォローアップまで一貫してサポートしています。
監修・執筆について
本ページは、森本 和也 医師(日本泌尿器科学会 専門医/日本透析医学会 専門医)により執筆・監修されています。内容は最新の「膀胱癌診療ガイドライン 2019年版」に基づいて構成されており、信頼できる医療情報の提供を心がけています。

