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プライバシーに配慮しつつも、明るく清潔な雰囲気の内科・泌尿器科もりもとクリニックの待合室

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Features

前立腺肥大症

前立腺肥大症|喜連瓜破駅徒歩1分、大阪市平野区の内科・泌尿器科もりもとクリニック

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前立腺肥大症とは?

正常な膀胱・前立腺・尿道の図

前立腺は精液の成分である前立腺液を分泌する男性特有の臓器です。サイズや形はクルミの実に似ており、膀胱の下に位置し、尿道を取り囲むように存在します。加齢に伴い増大すると、尿道が圧迫されることで、トイレが近くなる、夜間に何度もトイレで目が覚める、尿の勢いが弱くなるなど、さまざまな排尿障害が出現します。

「年齢だから仕方ない」と考え、症状が進んでから受診される方もいらっしゃいます。しかし、多くの場合は早いうちに適切な治療を始めることで、QOL(生活の質)が改善することを実感しています。

「最近、トイレが近くなった」、「尿の勢いが弱くなってきた」など、気になる症状がございましたら、大阪市平野区喜連瓜破の内科・泌尿器科もりもとクリニックへぜひご相談ください。

目次

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​このような症状はございませんか?

  • トイレが近い(頻尿)

  • 夜間に何度もトイレで目が覚める(夜間頻尿)

  • 尿の勢いが弱い

  • 尿が途中で途切れる、時間がかかる

  • 尿意があっても、なかなか尿が出ない

夜間頻尿

上記の症状以外にも「排尿後の残尿感」や「下腹部の違和感」を訴える患者さんも少なくありません。また、前立腺肥大症の初期段階は症状が軽微なため見過ごされがちですが、進行すると急に尿が出なくなる尿閉や、膀胱結石、腎機能障害などの合併症を引き起こすリスクがあります。実際に当院でも、尿閉で緊急来院される方がいらっしゃいます。このため、症状が軽いうちからの治療を始めることが大切です。さらに、前立腺肥大症の症状は、同じ方でも日によって変動することがあります。特にアルコール摂取や水分の過剰摂取、寒い環境などで一時的に症状が悪化することが多いため、日常生活での注意点も含めて診療しています。

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前立腺肥大症の原因は?

前立腺肥大の図

加齢によって男性ホルモンの分泌バランスが変化することで、前立腺もその影響を受けて増大すると考えられていますが、はっきりとした原因はわかっていません。60歳代では7割の方に前立腺肥大を認めます。肥大した前立腺が尿道を圧迫し、さまざまな排尿障害が出現します。

最新の研究では、男性ホルモンのバランス変化だけでなく、慢性的な炎症や生活習慣病高血圧脂質異常症糖尿病など)も前立腺肥大症の進行に関与していることがわかってきています。

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前立腺肥大症の検査は?

  • 尿をしたあとにまだ尿が残っている感じがありましたか。

  • 尿をしてから2時間以内にもう一度しなくてはならないことがありましたか。

  • 尿をしている間に尿が何度もとぎれることがありましたか。

  • 尿を我慢するのが難しいことがありましたか。

  • 尿の勢いが弱いことがありましたか。

  • 尿をし始めるためにおなかに力を入れることがありましたか。

  • 夜寝てから朝起きるまでに、何回尿をするために起きましたか。

  • 現在の尿の状態がこのまま変わらずに続くとしたら、どう思いますか。​

前立腺肥大症の患者を診察する医師

​上記の質問項目(国際前立腺症状スコア(I-PSS)・QOLスコア)による前立腺肥大症の進行状況を参考に、問診を行います。また、超音波(エコー)検査で前立腺の大きさや膀胱内に残っている尿量(残尿測定検査)を調べたり、尿流量測定検査(ウロフロメトリー検査)で排尿の勢い、量、時間を測定したりして、総合的に診断を行います。さらに、前立腺癌が合併することもあるため、前立腺がん腫瘍マーカーであるPSAを採血で調べます。

患者さん自身が感じる症状の重さ(QOLスコア)と実際の検査の結果に乖離があることも少なくありません。そのため、主観的な症状評価と客観的な機能検査の両方を組み合わせた総合的な診断を心がけています。 特に注意しているのは、前立腺肥大症と症状が似ている病気(過活動膀胱神経因性膀胱など)の見極めです。当院では必要に応じて膀胱日誌(排尿記録)をつけていただくことで、より詳細な症状パターンを把握し、適切な治療選択につなげています。また、PSA検査については高値であっても必ずしも前立腺がんではないことを丁寧に説明し、患者さんが不要な不安を抱かないよう配慮しています。

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前立腺肥大症の治療は?

早期で症状が軽い場合には内服薬での治療が一般的です。複数の内服薬を組み合わせても、症状が改善しない場合には手術療法を検討することもあります。​​

α1受容体遮断薬

尿道を広げ、尿の通りをよくしたり、膀胱の筋肉の緊張を和らげることで、膀胱に尿をためやすくし、頻尿を和らげてくれたりする薬

PDE5阻害薬

前立腺や膀胱の血流を改善し、筋肉を緩めることで、尿が出やすくなったり、膀胱に尿をためやすくし、頻尿を和らげてくれたりする薬​

5α還元酵素阻害薬

男性ホルモンの効果を抑えて、少しずつ前立腺を小さくしてくれる薬

漢方薬・植物エキス製剤

前立腺の炎症を抑えることで、症状を緩和してくれる薬​​

当院では、患者さん一人ひとりの生活様式や嗜好に合わせた薬剤選択を心がけています。例えば、朝の排尿障害が強い方には就寝前の服用が効果的な薬剤を、血圧が低めの方には血圧低下の副作用が少ない薬剤を選択するなど、きめ細かい対応を行っています。

[参考文献]

男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン2023

食事療�法を行う前立腺肥大症の患者さんと家族
運動療法を行う前立腺肥大症の患者さんと家族
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前立腺肥大症の日常生活での注意点は?

これまでの診療経験から、前立腺肥大症の症状をコントロールするために効果的な生活習慣のポイントをご紹介します。

水分摂取

過剰な水分摂取は頻尿を悪化させますが、逆に少なすぎると尿が濃縮され刺激症状が出やすくなります。1日1.5〜2リットルの水分を目安に、夕方以降は控えめにするのがおすすめです。

食事

カフェイン(コーヒー、緑茶、紅茶など)やアルコール、辛い食べ物は膀胱を刺激するため、特に夕食後は控えるとよいでしょう。

排尿習慣

「予防的排尿」(トイレに行く機会があるときに、尿意がなくても排尿する)を心がけると、外出時の突然の尿意に悩まされることが減ります。

温度管理

寒冷環境では症状が悪化しやすいため、特に冬場は下半身を冷やさないよう注意しましょう。入浴で体を温めることも有効です。

 運動

適度な運動、特に骨盤底筋を鍛える運動は、排尿コントロールの改善に役立ちます。当院では簡単にできる運動メニューをご紹介しています。

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前立腺肥大症についてのよくあるご質問

森本和也(日本泌尿器科学会専門医)

執筆者:森本 和也(日本泌尿器科学会 専門医)

前立腺肥大症は、加齢とともに多くの男性に見られる疾患であり、日常診療の中でも特に相談が多い疾患です。患者さんの排尿の悩みに寄り添い、適切な検査・治療選択ができるよう心がけています。

監修・執筆について

本ページは、森本 和也 医師(日本泌尿器科学会 専門医/日本透析医学会 専門医)により執筆・監修されています。内容は最新の「男性下部尿路症状・前立腺肥大症診療ガイドライン」に基づいて構成されており、信頼できる医療情報の提供を心がけています。

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